戦争による封鎖が続いている中、ホルムズ海峡を出光丸が通過した、というニュースが有った。
これを聞くとすぐ連想するのは日章丸事件のことだ。
ところがマスコミはこれを殆ど取り上げない。
日章丸事件については、百田尚樹作、「海賊と呼ばれた男」に詳しく書かれている。
石油元売りの出光興産の創業者、出光佐三の物語だ。
小説は読んだことが有るが、まだ観ていなかったので、
ゴールデンウィークに映画を観た。
映画なので原作よりだいぶ話を端折ってはいるけれど、
戦中、戦後に頑張った人達を見ていると無性に泣けてくる。
百田尚樹さんが昭和天皇の話や、こういった戦中戦後の話をしている時につい涙ぐんでしまう気持ちはとても良く解る。
そしてさらに、昔の創業者たちを始めとする人達の気力の高さを感じるとともに、
現在の経済界のリーダー達の能力の低さもひしひしと感じる。
色々なニュースが流れて来る。日産が中国を販売拠点にするのだそうだ。
今の日産の社長は日本人ではない。
日本らしい商売をしている会社の社長まで外国人になっていて、
日本はもっと移民を入れるべきだ、とか、日本の公用語を英語にするべきだ、
などと言っている外国人社長たち。
さらに、そういう外国人社長たちの能力が非常に高いのかというと、
そんな事は無く、業績を回復する手段は単に首を切って合理化するだけに過ぎない。
思い入れが少ないからこそ、無慈悲に合理化も出来るのだろう。
昔日産の社長だったゴーンもそんな風だった。
どうして日本の会社の社長が日本人ではないのだろうか。
映画「海賊と呼ばれた男」の中で主人公は、仕事が無い? 仕事は作るもんや、
と言っていた。
終戦直後のどん底から日本の会社を建て直した人達の物語だ。
当時、焼け野原だったからこそそういう気力が出たのだろうか。
これだけ整ってしまった今、もう日本人に気力は湧かないのだろうか。
大東亜戦争が起こった原因は石油だ。
その石油を扱っていた出光が、戦争、統制経済、占領という困難を
乗り越えた物語が「海賊と呼ばれた男」だ。
昔の創業者たちの気力はもう取り戻せないのだろうか。
そういえば、自分は昔、佐川急便で働いていた事が有るが、
創業者社長であった佐川 清さんが亡くなってから全然違う会社になってしまって、
心底がっかりした事を良く覚えている。
こうして日本の政治や経済のリーダー達の気力が低く能力も低い状態は、
もう改善される事は無いのだろうか。
昔の創業者たちは戦争を経験した人達だ。
戦争を経験したり焼け野原になったりしないと、人間は強くなれないのだろうか。
戦争でなければあとは教育しか無いのだろう。
あまりにも過保護に育てて弱くするよりも、
厳しさの有る教育をしなくてはいけないのではないだろうか。
しかしこの映画、観ていてありありと監督が山崎貴さんだと解る見応えの有る映画だ。
本当に本当に力の有る監督だし、音楽は 佐藤直樹だとすぐ解る。

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